イラン西部

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トルコで出会ったベルギー人ロバートと共に国境を越えると、そこにもう一人チャリダーがいた。スイスからチベットを目指しているらしい。僕と同い年で名前はジョズィ。しばらく一緒に走ることにした。日・ベ・スの多国籍チャリダー軍団結成。楽しくなりそうだ。
だが困ったことに、ロバートはフランス語圏のベルギー出身、ジョズィは母国語がスイスフレンチであり、彼ら同士で話すときはフランス語が飛び交う。当然僕は蚊帳の外である。
まぁ、3人で話すときはもちろん英語なのだが、ジョズィはまだしもロバートはペラペラ。早口すぎて聞き取れず、やっぱり蚊帳の外になることも。


イラン人はトルコ人並にフレンドリーだった。親切だしいろんな所から声がかかる。トルコ東部よりも緑が多いし、道もいいし、気候も穏やか。

イランの第一印象は最高だった。

が、その後この国に対する印象は急激に悪くなっていった。

テヘランに近づくにつれて、クソみたいな奴が現れ始めた。
バイクに2ケツ3ケツで並走して、げらげら笑いながら罵声を浴びせてくる奴。
バイクで追い抜きざまに頭をペタペタ叩いて行く奴。
奇声を上げながら帽子を盗って行く奴。
サイドバッグを蹴飛ばしていく奴。
バイク20台ぐらいで取り囲んでちょっかい出してくる奴ら。
車で並走して、げらげら笑いながら携帯のムービーで撮影する奴。
わざと車の側面をチャリにぶつけていく奴(しかも家族連れ)。


最初は途上国でありがちな東洋人に対する嫌がらせかと思ったが、ロバートとジョズィも同じようにやられている。外国人はとりあえず馬鹿にするのが風習なのか?

一説によると、1979年のイラン革命が元凶らしい。革命でイスラムの原則に基づいた政治体制になり、教育も当然イスラムが(つーかイランがだな、この国の場合)最も優れているという方針で行われることになった。イラン人は世界で最も優等な民族であり、イランは真の大国であると。その結果、革命後に教育を受けた者は、自分たちが優れていて、それ以外は劣等民族だと思い込んでるという話だ。

なるほど、確かにクソなのはほとんど若者である。その一方で、おじさんおばさん以上、つまり革命以前の教育を受けた世代になると99%の確率でいい人だ。信じられないほど親切だ。
そんな親切なおじさんたちのおかげで、イランを「人間が誰一人いない国。なぜなら全員サルだから」などと表現せずに済んでいるのだ。

だが今後この国がどうなるのかが気になる。今の若者どもがおじさんになった瞬間にコロッといい人になるとは思えない。今の革命体制が変わらなければ、30年も経てば本当にこの国にはサルしかいなくなるんじゃないだろうか。アメリカと戦争する前に自滅するんじゃないか。


とまぁ、イランの若者についてメッタクソに書いたが、もちろん若者にも例外もいるわけで。
タブリーズで会ったペイマン君はなかなかイイ奴だった。
19歳の若さで10ヶ国語を操り、語学関係の書店を経営している天才だ。一日中街を案内してくれたり、家に招いてくれたり、イランのポップミュージックが入ったCDをくれたり・・・。

他にもピクニックに混ぜてもらったり、なぜかボールペンをプレゼントされたりと、素朴な若者もいたことは確かだ。

この国の未来は彼らに期待するしかないだろう。



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イラン最初の町マークー。


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イランの大地。
西部は意外と緑が多くて花も咲いてる。


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イラン人は人だかりがあれば必ず首を突っ込む。
人に道を尋ねようものなら、5分でこうなる。
最終的には英語を解する人がどこからともなく現れることが多い。
この時は、真ん中のメガネのおじさんが英語の先生で、結局家に招いてくれた。


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イランの国民的大衆車ペイカン。
これ以上ないほどにシンプルな(安っぽい)車。
イランでは信じられないくらい大量に走ってる。


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ペイカンペイカンペイカンペイカンペイカン・・・


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ロバート(右)とジョズィ(左)。
暑くなってきた。


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敬礼!偉大なるホメイニ師に背を向けて・・・。


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タブリーズのバザール。
イランの女性はいくら暑くても頭から足までヘジャーブをかぶる。法律で決められている。
黒が多いが、おしゃれな若者はカラフルな物をつけたり、ちょっとずらして前髪を出してたりする。実は下はジーンズをはいてる人が多い。


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バザールの靴屋。
こんだけ揃えちゃったら売りたくなくなっちゃうんじゃないの?


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ペイマン君の家で。
彼らは比較的近代的な一家なので、メシは男女一緒に食う。
田舎の保守的な家だと、男と女で分かれて食事を取る。いつもそうなのか、来客がいるからそうなのかはわからない。


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イランもトルコに引き続き景色がいい。


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田舎の村で水浴びしてたら子供たちが寄ってきた。


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大抵の標識には英語が表記されてるので助かる。
ペルシア語だけだと相当キツイ。


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イランのトラックはほとんどがボンネットタイプ。
かなりカッコいい。
でも実はアメリカ製だったりする。


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田舎の村。


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左:こう見えてドイツ人
右:こう見えて日本人
このドイツ人、インドまでチャリで行って、またチャリで帰る途中だという。
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by hide_o_81 | 2008-01-04 20:17 | 振り返る ~アジア編~  

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